留学生の就職活動と人手不足

ニュースなどを見れば、良く売り手市場で就職しやすくなったとインタビューしてますが、留学生にも該当する話なのでしょうか。それを冷静かつ論理的に考えるためには売り手市場になった理由を良く理解しておく必要があります。代表的には少子化やベビーブーム世代の大量引退があると思いますので少し話をしたいと思います。

少子化による人手不足


皆さまは新聞やニュースなどで少子化による「人手不足」問題に関する話を聞いたことがあるでしょうか。多くの方はこの人手不足により就職がしやすい売り手市場になったと考えてますが、ここには大きな勘違いがあります。

確かに日本の出生率は低く、世界最下位を争うぐらい低いです。過去20年間出生率は2.0以下を維持しており、人口は減り続けています。そして70、80年代に働き始めたベビーブーム世代が近年引退し始めているので、人手不足であること自体は間違えありません。

今後も増加する見込みはない状況です

ただ、この人手不足は労働力不足と言う意味です。労働には色んな形態がありますが、ここでの労働力は体を使う肉体労働を意味します。職が溢れていると人は少しでも待遇が良く賃金が高いところに移って行きます。その結果、介護や工場生産職などの肉体的に大変だと言われている業界から先に人が離れていき、そこから人手不足が発生し始めているわけです。

このブログを読んでいただいている方は日本の大学・大学院で勉強している方が多いと思いますので、当然事務職やホワイトな職場を希望していると思います。つまり、少子化で発生する人材不足により普通の留学生が希望するような職種の採用が増加することはないという結論になります。

ベビーブーム世代引退による人手不足


それでは、ベビーブーム世代の大量引退による、人手不足はどうでしょうか。残念ながらその世代が大量に引退するとしても企業は採用を大幅に増やすことはありえないと思います。

日本企業は基本的によほどのことがない限り解雇などはなく、定年まで安定的に働くことが可能です。その上年月を重ねれば役職も給料も上がっていく年功序列であるため、時間が経てば部長クラスになれる人が多かったです。そして役職付きが多いということは人材コストが大量に発生することになります。

名ばかり部長もたくさんいました

日本は戦後高度経済成長から80年代のバブルまで景気が非常に良い時期があり、当時過剰に人を採用してしまいました。その後景気が悪くなり採用を減らしたため、それなりに歴史がある企業は役職付きが平社員より多い企業もあります。役職付きの人が多いということは人材コストの負担が大きくなることになりますが、今回その世代が大量に引退するため、財政や人事制度を見直す絶好の機会だと言えます。つまりこの大量引退により新卒採用が大幅に増えることはないと思っており、特殊な目的で採用される場合が多い留学生枠の増加はあまり見込めないと考えられます。

むしろ、中途採用を増やしている企業も最近は増えてます。これにはいろんな理由があると思いますが、20年間、一時期採用を大幅に減らした企業が中間職を求めているからだと考えられます。私も一度転職をしてますが、この恩恵があったかも知れないと考えてます。

結論


少子化とベビーブーム世代の大量引退、そして景気の回復により就職率は改善されたことは事実です。ただし、これは労働系や中小企業などすべてを含むものだと言うことをしっかり認識している必要があります。ただ、決して中小企業などが悪いという誤解はしないでください。実際日本にはしっかりした中小企業がたくさんあり、その一つ一つが日本を安定的に支えています。ただ、大きな目標がある方は今の売り手市場雰囲気に流され、手を抜いてしまうと、目標達成が難しくなりますので、しっかりスケジュールを把握し、準備をすることをお勧めします。次回は外国人留学生の就職状況に関して話して見たいと思います。

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